保険業界(代理店) 転職は辞めたいときが始め時、プロにお任せするのも成功のひとつ

わたしにとって仕事とは人生かけての勉強で正解は最後まで見つからない、です。

 

保険代理店をやめたのですが、勤めていて嫌だったところは、人間関係・長時間勤務・ノルマです。

人間関係ですが、来店型保険代理店に勤めていたのですが、働いている人たちは女性が多く、元外交員経験者がほとんどでした。未経験者や新卒からすると、ベテラン元外交員と一緒に働くことは厳しいものでした。生保外交員とは、とても特殊な働き方だと思います。会社員でもなく、自営でもなく、「全てが自分都合で動く」といった感じです。そのような経験がある人たちと会社という組織の中で働くことは、とても疲れます。「自分都合のルール」と「会社都合のルール」の間に挟まれるこちらは、右ではこう言われ、左ではこう言われる。どちらの指示に従っても間違っていると言われます。店舗での勤務時間も長く、シフト制ではありましたが人手が足りず、離職者も多いため、一人ひとりの負担が多すぎました。上司の問いに忖度して答えると否定され、自分の意見を正直に伝えても否定されます。その罵倒されるのも、見せしめのようにスタッフ全員の前で否定されます。

何を答えたところで否定され、人格否定までされたところで、見切りをつけ退職を決めました。

実際におこった私生活への影響は、シフト体制が不規則な生活になり体調が悪くなりました。シフトが午後から勤務だったとしても、突然誰かが休みになると朝一番に連絡が入り、こちらの都合は考慮してもらえずに強制出勤です。人手不足ですから、休みも自由にとれません。そのおかげで、親類の冠婚葬祭に出席できず、残念な思いでした。

退職することなくずっとその仕事を続けていたとしたら、心身ともにおかしくなっていたと思います。皆同じ状況で働いているのだから、あなただけがその環境ではない。と、言う人もいると思いますが、そう言えるのは、上に立っている人たちだから言えることです。つまり、上司や幹部たち。社長に気に入られている人たちのことです。なぜなら、その人たちの「自分都合ルール」で、部下たちがそれに従い仕事をするのですから。上司たちは、自分にとって都合のいいルールで毎日仕事をしているわけですから、何の支障もありません。むしろ快適な仕事環境で営業成績は順調に上がっていきます。そんな、矛盾した無秩序さを見ていてうんざりしました。生保外交員の独特な空気です。その空気にも馴染みたくなく退職を決めました。気がおかしくなりそうで、私生活でも常にイライラする毎日が続きました。理由もなくイライラして、何かにせかされている感じでした。

その業界の仕事に就いた理由は、「業界」を意識して選んだわけではなということです。仕事の内容が前職と似ていたから選んだ、というのがその職に就いた理由です。働くきっかけは、派遣会社からの紹介です。コーディネーターから、前職の経歴に似たような業種として、そこを紹介してもらったことが、保険業界の代理店でした。保険業界は初めてでしたが、前職でカウンター受付営業の職歴があり、それに似たような仕事内容だったため、という理由で紹介されたのです。こちらも、「保険」という業界は全く気にしておらず、仕事内容を聞いて「できるかな。」という感じでそこを選びました。

職探しを自分で探すのではなくプロに見つけてもらったことが、転職を成功させた秘訣だと思っています。自分で探すにも、何から手をつけていいのか分かりません。履歴書・職務経歴書を新卒の頃のように書く初々しさもありません。派遣会社に登録すると、自分自身をコーディネーターが企業へうまく売り込んでくれます。こちらがすることは、企業との面談当日に「身ひとつ」で挑むことです。

それでも苦労したことは、経験したことのない業種を希望すると、年齢なども関係し紹介してもらえる企業が少ないということでした。希望したのが、一般事務職です。特別な資格も必要なく、経験も必要ないと思っていました。ですが、だからこそ希望者も多く、離職者も低い職種なため、求人募集があまりありません。そうなると、30歳を過ぎていて事務経験が全くない場合、紹介してもらえる企業があまりありません。ですから、最初に紹介された企業へまずは面談を受けに行く!と決め、迷わず面談を受け採用となりました。

女で同業界への転職となると、面接で聞かれる内容がいつも同じです。どれぐらい勤めようと考えてますか?結婚の予定はありますか?などです。今では、こういった内容を面接で聞くことは避けられていると耳にしますが、企業側にとっては抑えておきたい内容だと思います。なので、こちらもそれは良く分かります。ですから、こちらも正直に、「今のところは」と前置きし、結婚予定はありません。「今のところは」長く勤めたいと考えています。と答えています。面談を受けているときに、「女ってラッキーだなぁ」と感じたことは、愛嬌です。聞かれる質問に対しても、難しく考えずに笑顔で答える。それさえできればOKだなぁ。と感じました。

 

転職して前職から比べると、シフト制ではなく定時が決まっています。休みも土日のため、私生活の予定が組みやすくなりました。それが、仕事と日常のバランスをとるにはとても良かったと思います。しかも、「会社ルール」で物事が進んでいくため、感情論に振り回されることがありません。1+1=2という、正しい算式で正しい答えが返ってきます。それが、とても働きやすかったです。前職は、女性の多い職場でしたが、転職先は男性社会の業界でした。たまに、その男性社会が女性にとっては理不尽に思える環境もありましたが、合理的にことが進んでいくことは、何よりも快適さを感じます。男と女という、性別の違いでお互いに納得し合えることもありました。かつ、性別の違いでお互いを尊重し合えることもありました。私生活よりも仕事の時間の方が大半を占めていましたが、それでも仕事の時間が安定すると、体は疲れていますが、心は潤います。そうなると、私生活での情緒も安定し、その充実感がまた仕事へと活かされるようになっていました。とてもいいサイクルが出来上がっていったことが良かったです。

 

31で転職したのですが、年齢と職務経験を考えると、転職はわたしには無理と相談されたことがあります。そこで答えたのが、転職したい理由が今いる業界がイヤなら、その環境から抜け出すことは必要ではないのか?と。今の環境から抜け出すことに、年齢とこれまでの経験は関係ない。と伝えました。働こうと思えば、年齢不問で働けるところはたくさんある。選り好みして、あれもイヤこれもダメと言っているだけでは何も始まらない。辞めたい辞めたいと言っているけど、本当に辞めたいと思っている?本当に辞めたいのなら、先ずは口より手足を動かすことが一番。と伝えました。あとは、何とでもなると言い、実際にわたしは何とでもなったから、と付け加えました。

 

辞めたい理由が何なのか、転職の目的をはっきりさせることが大切だと思います。人間関係がいやなら、どこの業界でも人間関係での悩みはつきものです。その業界が好きな場合は、転職自体を見つめ直すこともひとつです。ただ、どうしても環境を変えたいのであれば、また同じ業界を選べばいいのですが、世間は狭いです。同じ業界に転職すると、かならず前職と接点がある可能性があります。そんな時に、お互いいやな思いにならないように、辞めるときはキレイに辞めることが大切です。イヤな辞め方、礼儀のない辞め方をしないように気を付けた方がいいです。そのような辞め方をすると、ありもしない内容を色々なところで言いふらされます。それが、女性社会の空気です。特に保険会社関連の場合は、横のつながりがとても強く噂はいっきに広がり、会社を変えたところでありもしない噂がずっとついて回ります。ですから、辞めるときは、グッとこらえて良い辞め方をすることをおススメします。